2023年10-12月期 国内総生産、雇用者報酬、労働分配率

投資のためのファンダメンタルズ分析

結果の概要

Caution
  • 本ページでは 労働分配率 = 名目雇用者報酬 / 名目国内総生産 としている。
  • 四半期ごとの労働分配率は国内総生産および雇用者報酬いずれも季節調整値を利用している。
  1. 対象は2024年3月11日公表の2次速報である。
  2. 2023年12月期の労働分配率は 50.4% と5期連続で低下。1994年6月期以降で5期連続での低下は初めて(Table 1,Figure 1,Figure 2)。
  3. 2023年(暦年)の労働分配率は 50.8% と2022年の 52.8% より 2.0pp 低下。1995年以降で前年に対して 2.0pp 低下したのは2023年が初めて(Table 2,Figure 3,Figure 4)。
Table 1: 国内総生産、雇用者報酬、労働分配率の推移(四半期)
系列 2022年12月期 2023年03月期 2023年06月期 2023年09月期 2023年12月期
1 名目季節調整系列:国内総生産(支出側)(兆円) 567.5970 580.1532 595.0426 594.8476 598.0056
2 名目季節調整系列:雇用者報酬実額(兆円) 298.0189 298.4443 300.9752 300.4489 301.5102
3 労働分配率(%) 52.5000 51.4000 50.6000 50.5000 50.4000
Figure 1: 国内総生産、雇用者報酬の推移(四半期)
Figure 2: 労働分配率の推移(四半期)
Table 2: 国内総生産、雇用者報酬、労働分配率の推移(暦年)
系列 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
1 名目暦年:国内総生産(支出側)(兆円) 557.9108 539.8082 552.5714 559.7100 591.8812
2 名目暦年:雇用者報酬:実額(兆円) 286.8924 283.1865 288.7454 295.3849 300.4991
3 労働分配率(%) 51.4000 52.5000 52.3000 52.8000 50.8000
Figure 3: 国内総生産、雇用者報酬の推移(暦年)
Figure 4: 労働分配率の推移(暦年)

関連リンク等

Tip
  • 「労働分配率として、分母に国民所得(純所得)を用いる場合と、GDPを用いる場合がある(いずれも名目値)。国民所得ベースの労働分配率をみると、日本はアメリカを上回るなど主要先進国と比べると高い水準だが、GDPを分母とした場合は、日本はドイツに次いで低い水準となっている。国民所得とGDPの大きな違いは、国民所得には固定資本減耗が含まれないことである。日本では固定資本減耗がGDPに占める割合が他の国と比べて高いため、名目GDPを分母とした場合の労働分配率の水準は低くなる。また、その他の要因として、産業ごとに労働分配率の水準が異なるため、各国の産業構造に応じて経済全体の労働分配率の水準も異なっていることもあるだろう。こうしたことから、労働分配率の水準の高低を各国と比べて何らかの結論を導くことは難しい。各国間では、変化の方向についての比較を行うことが妥当であろう」
  • 出所: https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je08/pdf/08p01032.pdf#page=3

データ出所

  • 内閣府

最終更新

Sys.time()
[1] "2024-04-02 05:40:30 JST"

R、Quarto、Package

R.Version()$version.string
[1] "R version 4.3.3 (2024-02-29 ucrt)"
quarto::quarto_version()
[1] '1.4.542'
packageVersion(pkg = "tidyverse")
[1] '2.0.0'

著者