ベクトル過程
- 同時点で相互に依存し、
- 過去の互いの値にも依存し、
- システム外からの外生的なショックの影響を受ける、
個の量的変数の期の値からなるベクトル過程を以下の通りとする。
構造VARモデル
ベクトル過程の依存関係を以下の通り近似的に線形で表す。
ここで、
- は外生変数や定数項を含むベクトルであり、ドリフト項、トレンド項、季節ダミー変数やその他のダミー変数が含まれ、確定項と呼ばれる。
- はの係数行列
- はの係数行列
- は個の撹乱項からなるベクトル
よって、本の各方程式それぞれに含まれる係数パラメータの個数はとなり、 本の方程式を対象とする係数パラメータの総個数はとなる。
構造撹乱項ベクトルは以下の性質を持つ定常過程とする。
- 期待値が0
- 分散はに依らない
- 異時点間の撹乱項は無相関
よって構造撹乱項ベクトルは以下のホワイトノイズとして表せられる。
誘導VARモデル
構造VARを内生変数であるについて解いた誘導VARは以下の通りとなる。
但し、
誘導撹乱項ベクトルは以下の性質を持つ定常過程とする。
- 期待値が0
- 分散はに依らない
- 異時点間の撹乱項は無相関
よって誘導撹乱項ベクトルは以下のホワイトノイズとして表せられる。
2つの撹乱項ベクトル
構造撹乱項ベクトルと誘導撹乱項ベクトルの間には以下の関係が成り立つ。
参照引用資料
- 村尾博(2019),『Rで学ぶVAR実証分析』,オーム社,pp.87-91
最終更新
[1] "2024-04-13 09:33:05 JST"
R、Quarto、Package
R.Version()$version.string
[1] "R version 4.3.3 (2024-02-29 ucrt)"
packageVersion(pkg = "tidyverse")